復興期に入り、被災地における心理的支援(心のケア)は、
各地域の実情にあわせて、さまざまな展開を見せています。
本サイトでは、日本トラウマティック・ストレス学会(JSTSS)が取り組んでいる
プロジェクトを中心に、復興期の活動状況について情報をお伝えしていきます。
本サイトはリンクフリーです。
2011年11月29日火曜日
「被災地自治体のこころのケア活動についてのコンサルテーション」を行いました。
11月10日、JSTSS震災特別委員会 加藤寛委員長(兵庫県こころのケアセンター副センター長) とアシスタント1名は宮城県気仙沼市にある気仙沼保健所にて、被災者のこころのケア活動について保健所職員とコンサルテーションを行いました。
本活動はNPOパートナーシッププログラムの一環として公益財団法人Civic Force様からの支援を受けています。
活動内容:
①仮設住宅の住民を対象としたお茶会に参加し、被災者の現状や支援のニーズについての情報収集を行いました。
②気仙沼保健所こころのケア活動会議に参加し、気仙沼圏域におけるこれまでのこころのケア活動の成果と課題について検証と今後のこころのケアのありかたについて保健所職員とコンサルテーションを行いました。
コンサルテーションを通して課題への対策や被災地の状況に即したこころのケア計画がより具体的なものとなりました。
今後も継続的に支援していく予定です。
2011年11月16日水曜日
10/24「放射能対策としての健康管理事業従事者のメンタルヘルス研修」
10月24日、福島県伊達市保原保健センターにて、伊達市職員、保健師および栄養士22名を対象に研修を行いました。
当研修は、NPOパートナーシッププログラムの一環として公益財団法人Civic Force様からの支援を受けています。
研修のテーマは「放射能対策としての健康管理事業従事者のメンタルヘルス」。
講師はJSTSS震災特別委員会 小西聖子委員(武蔵野大学教授)が担当しました。
主な内容は、支援者のメンタルヘルスの問題を中心に、ストレスが仕事や職場に与える影響、アルコール依存の危険性について。
講演内容をもとに、質疑応答では参加者が具体的に困っている点について話し合うことができ、質問を通じて、住民が抱く放射線に対する不安や、それらの不安から生じると思われる住民からのクレームに対して、市職員として可能な対応の工夫についても参加者で共有することができました。
2011年11月12日土曜日
12月7日、8日災害時のこころのケア研修会について
先日、当ブログにてお知らせしておりました
12月7日~8日災害時のこころのケア研修会
ですが、12月7日は申込の締切と共に満席となりましたので、受付を終了致しました。
12月8日に関しましては、若干お席に余裕がありますので、引き続き申込を受け付けております。
12月8日(木):
学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)
学校は事件の現場となることもあれば、地域を襲った事故や災害後の回復を担う場にもなり、危機時に重要な役割を果たします。学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)は学校を襲うトラウマ出来事の直後に生徒、保護者、教員らを支援するための介入モデルです。これまでエビデンスがあると言われた技法で構成されています。
この研修会に参加を希望される方は兵庫県こころのケアセンターホームページの「サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き第2版」日本語版
(http://www.j-hits.org/psychological/index.html)をご一読の上、会場にお越しください。
会場:
TKP仙台カンファレンスセンター
座長:
兵庫県こころのケアセンター 副センター長 加藤 寛
演者:
Melissa J.Brymer,Ph.D.,Psy.D.
/National Center for Child Traumatic Stress-UCLA
Patricia J.Watson,Ph.D.
/National Center for PTSD ※逐語通訳をご用意しています。
ファシリテーター:
兵庫県こころのケアセンター主任研究員 大澤智子
参加費:
無料(交通費および宿泊費は自己負担です)
受講対象者:
医療保健心理及び福祉関係者
(特に被災地にて被災者支援を行っている方)
定員:70名
【申し込み方法】
①所属、②お名前、③(居住あるいは勤務地の)都道府県名、④職種、
⑤電話番号、⑥メールアドレス、⑦参加希望日(12月8日)
をご記入の上、pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)までお申し込みください。
(個人情報は適切に管理し、研修の連絡のみに使用いたします)
【受講決定通知】メールにて事務局よりご連絡します。
【事務局】
日本トラウマティック・ストレス学会 災害後こころのケア研修会事務局
メールアドレス pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)
*お電話やファックスでのお問い合わせは受け付けておりません。ご質問がある場合は、上記のアドレスまでメールにてお願いします。
共催:
日本トラウマティック・ストレス学会
日本イーライリリー株式会社
12月7日~8日災害時のこころのケア研修会
ですが、12月7日は申込の締切と共に満席となりましたので、受付を終了致しました。
12月8日に関しましては、若干お席に余裕がありますので、引き続き申込を受け付けております。
12月8日(木):
学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)
学校は事件の現場となることもあれば、地域を襲った事故や災害後の回復を担う場にもなり、危機時に重要な役割を果たします。学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)は学校を襲うトラウマ出来事の直後に生徒、保護者、教員らを支援するための介入モデルです。これまでエビデンスがあると言われた技法で構成されています。
この研修会に参加を希望される方は兵庫県こころのケアセンターホームページの「サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き第2版」日本語版
(http://www.j-hits.org/psychological/index.html)をご一読の上、会場にお越しください。
会場:
TKP仙台カンファレンスセンター
座長:
兵庫県こころのケアセンター 副センター長 加藤 寛
演者:
Melissa J.Brymer,Ph.D.,Psy.D.
/National Center for Child Traumatic Stress-UCLA
Patricia J.Watson,Ph.D.
/National Center for PTSD ※逐語通訳をご用意しています。
ファシリテーター:
兵庫県こころのケアセンター主任研究員 大澤智子
参加費:
無料(交通費および宿泊費は自己負担です)
受講対象者:
医療保健心理及び福祉関係者
(特に被災地にて被災者支援を行っている方)
定員:70名
【申し込み方法】
①所属、②お名前、③(居住あるいは勤務地の)都道府県名、④職種、
⑤電話番号、⑥メールアドレス、⑦参加希望日(12月8日)
をご記入の上、pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)までお申し込みください。
(個人情報は適切に管理し、研修の連絡のみに使用いたします)
【受講決定通知】メールにて事務局よりご連絡します。
【事務局】
日本トラウマティック・ストレス学会 災害後こころのケア研修会事務局
メールアドレス pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)
*お電話やファックスでのお問い合わせは受け付けておりません。ご質問がある場合は、上記のアドレスまでメールにてお願いします。
共催:
日本トラウマティック・ストレス学会
日本イーライリリー株式会社
2011年11月8日火曜日
かかりつけ医対象の震災とこころのケア研修
日本トラウマティック・ストレス学会とファイザー株式会社の共催事業として、日本医師会、国立精神神経医療研究センターの後援を受け、被災地のかかりつけ医を対象とした震災とこころのケア研修を行っています。
現在までに以下のような研修を行いました。
■7月27日岩手県釜石市
「トラウマケアの実際―診療上の工夫と患者との向き合い方―」
講師:金 吉晴
(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所成人精神保健研究部部長
/JSTSS理事)
「災害のもたらす心理的影響について」
講師:加藤 寛
(兵庫県こころのケアセンター副センター長/JSTSS震災特別委員会委員長)
司会:釜石厚生病院院長代理 関 薫先生
■9月20日岩手県宮古市
「死別反応と生き残り罪責感」
講師: 前田正治
(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
司会:岩手県立宮古病院院長 佐藤元昭先生
■10月19日岩手県久慈市
「震災が被災者にもたらす心身の問題」
講師:前田正治
(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
司会:北リアス病院院長 長岡重之先生
また、今後は以下の研修が福島県にて行う予定です。
■11月22日福島県会津市
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:財団法人竹田綜合病院精神科科長小園江浩一先生
■12月2日福島県県北
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:財団法人桜ケ丘病院院長渡部康先生
■12月9日福島県いわき市
「震災が被災者にもたらす心身の問題」
講師:前田正治(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:医療法人ストレスクリニック院長 松﨑博光先生
■12月14日福島県郡山市
講師:未定
司会:あさかホスピタル院長 佐久間啓先生
尚、この活動は最大3年間継続していく予定です。
現在までに以下のような研修を行いました。
■7月27日岩手県釜石市
「トラウマケアの実際―診療上の工夫と患者との向き合い方―」
講師:金 吉晴
(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所成人精神保健研究部部長
/JSTSS理事)
「災害のもたらす心理的影響について」
講師:加藤 寛
(兵庫県こころのケアセンター副センター長/JSTSS震災特別委員会委員長)
司会:釜石厚生病院院長代理 関 薫先生
■9月20日岩手県宮古市
「死別反応と生き残り罪責感」
講師: 前田正治
(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
司会:岩手県立宮古病院院長 佐藤元昭先生
■10月19日岩手県久慈市
「震災が被災者にもたらす心身の問題」
講師:前田正治
(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
司会:北リアス病院院長 長岡重之先生
また、今後は以下の研修が福島県にて行う予定です。
■11月22日福島県会津市
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:財団法人竹田綜合病院精神科科長小園江浩一先生
■12月2日福島県県北
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:財団法人桜ケ丘病院院長渡部康先生
■12月9日福島県いわき市
「震災が被災者にもたらす心身の問題」
講師:前田正治(久留米大学精神神経科准教授/JSTSS会長)
「見えない不安への対処法―今、心の問題にどう対応するか―」
講師:小西聖子
(武蔵野大学人間関係学部教授/JSTSS震災特別委員会委員)
司会:医療法人ストレスクリニック院長 松﨑博光先生
■12月14日福島県郡山市
講師:未定
司会:あさかホスピタル院長 佐久間啓先生
尚、この活動は最大3年間継続していく予定です。
2011年11月5日土曜日
12月7日~8日災害時のこころのケア研修会
この度、カリフォルニアから2名のサイコロジカル・ファーストエイドのエキスパートを仙台にお招きし、研修会を開催いたします。
カリフォルニアは日本と同じ環太平洋に位置し、アメリカの中では地震や山火事などの自然災害が多発する地域であり、災害をテーマとした研究がさかんに行われてきました。
その中で、被災者の方々や被災地の復興には年単位の時間と、継続的な支援が必要であることが述べられています。
2日間にわたるサイコロジカル・ファーストエイドの研修会を通して、被災者への心理的介入の一助となれば幸いです。
日時:
平成23年12月7日(水)・8日(木) 9:00~17:00(ワークショップ形式)
※一日のみのご参加も頂けます。
会場:
TKP仙台カンファレンスセンター
座長:
兵庫県こころのケアセンター 副センター長 加藤 寛
演者:
Melissa J.Brymer,Ph.D.,Psy.D.
/National Center for Child Traumatic Stress-UCLA
Patricia J.Watson,Ph.D.
/National Center for PTSD ※逐語通訳をご用意しています。
演題:
12月7日(水)
復興期における回復を支えるために:サイコロジカル・リカバリー・スキル(SPR)
12月8日(木)
学校版サイコロジカル・ファーストエイド
ファシリテーター:
兵庫県こころのケアセンター主任研究員 大澤智子
参加費:
無料(交通費および宿泊費は自己負担です)
受講対象者:
医療保健心理及び福祉関係者
(特に被災地にて被災者支援を行っている方)
定員:70名
※お申込みが定員を超えた場合は、被災地で活動する方や日本トラウマティック・ストレス学会員を優先させて頂く可能性がありますので予めご了承ください。
【プログラム】
12月7日(水):
復興期における回復を支えるために:サイコロジカル・リカバリースキル(SPR)
この1日ワークショップでは、災害から数週間から数カ月経過した復興期に、児童から成人、個人や家族を支援する際に利用できる方法です。
詳しくは、兵庫県こころのケアセンターホームページに掲載されている「サイコロジカル・リカバリースキル実施の手引き」日本語版(http://www.j-hits.org/spr/index.html)をご参照ください。
なお、参加される方はこの手引きを印刷し、ご一読した上で、会場にお越しください。
12月8日(木):
学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)
学校は事件の現場となることもあれば、地域を襲った事故や災害後の回復を担う場にもなり、危機時に重要な役割を果たします。学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)は学校を襲うトラウマ出来事の直後に生徒、保護者、教員らを支援するための介入モデルです。これまでエビデンスがあると言われた技法で構成されています。
この研修会に参加を希望される方は兵庫県こころのケアセンターホームページの「サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き第2版」日本語版
(http://www.j-hits.org/psychological/index.html)をご一読の上、会場にお越しください。
【申し込み方法】
①所属、②お名前、③(居住あるいは勤務地の)都道府県名、④職種、
⑤電話番号、⑥メールアドレス、⑦参加希望日(12月7日、12月8日、両日)
をご記入の上、pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)までお申し込みください。
(個人情報は適切に管理し、研修の連絡のみに使用いたします)
【受講決定通知】メールにて事務局よりご連絡します。
【事務局】
日本トラウマティック・ストレス学会 災害後こころのケア研修会事務局
メールアドレス pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)
*お電話やファックスでのお問い合わせは受け付けておりません。ご質問がある場合は、上記のアドレスまでメールにてお願いします。
共催:
日本トラウマティック・ストレス学会
日本イーライリリー株式会社
カリフォルニアは日本と同じ環太平洋に位置し、アメリカの中では地震や山火事などの自然災害が多発する地域であり、災害をテーマとした研究がさかんに行われてきました。
その中で、被災者の方々や被災地の復興には年単位の時間と、継続的な支援が必要であることが述べられています。
2日間にわたるサイコロジカル・ファーストエイドの研修会を通して、被災者への心理的介入の一助となれば幸いです。
日時:
平成23年12月7日(水)・8日(木) 9:00~17:00(ワークショップ形式)
※一日のみのご参加も頂けます。
会場:
TKP仙台カンファレンスセンター
座長:
兵庫県こころのケアセンター 副センター長 加藤 寛
演者:
Melissa J.Brymer,Ph.D.,Psy.D.
/National Center for Child Traumatic Stress-UCLA
Patricia J.Watson,Ph.D.
/National Center for PTSD ※逐語通訳をご用意しています。
演題:
12月7日(水)
復興期における回復を支えるために:サイコロジカル・リカバリー・スキル(SPR)
12月8日(木)
学校版サイコロジカル・ファーストエイド
ファシリテーター:
兵庫県こころのケアセンター主任研究員 大澤智子
参加費:
無料(交通費および宿泊費は自己負担です)
受講対象者:
医療保健心理及び福祉関係者
(特に被災地にて被災者支援を行っている方)
定員:70名
※お申込みが定員を超えた場合は、被災地で活動する方や日本トラウマティック・ストレス学会員を優先させて頂く可能性がありますので予めご了承ください。
【プログラム】
12月7日(水):
復興期における回復を支えるために:サイコロジカル・リカバリースキル(SPR)
この1日ワークショップでは、災害から数週間から数カ月経過した復興期に、児童から成人、個人や家族を支援する際に利用できる方法です。
詳しくは、兵庫県こころのケアセンターホームページに掲載されている「サイコロジカル・リカバリースキル実施の手引き」日本語版(http://www.j-hits.org/spr/index.html)をご参照ください。
なお、参加される方はこの手引きを印刷し、ご一読した上で、会場にお越しください。
12月8日(木):
学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)
学校は事件の現場となることもあれば、地域を襲った事故や災害後の回復を担う場にもなり、危機時に重要な役割を果たします。学校版サイコロジカル・ファーストエイド(PFA-S)は学校を襲うトラウマ出来事の直後に生徒、保護者、教員らを支援するための介入モデルです。これまでエビデンスがあると言われた技法で構成されています。
この研修会に参加を希望される方は兵庫県こころのケアセンターホームページの「サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き第2版」日本語版
(http://www.j-hits.org/psychological/index.html)をご一読の上、会場にお越しください。
【申し込み方法】
①所属、②お名前、③(居住あるいは勤務地の)都道府県名、④職種、
⑤電話番号、⑥メールアドレス、⑦参加希望日(12月7日、12月8日、両日)
をご記入の上、pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)までお申し込みください。
(個人情報は適切に管理し、研修の連絡のみに使用いたします)
【受講決定通知】メールにて事務局よりご連絡します。
【事務局】
日本トラウマティック・ストレス学会 災害後こころのケア研修会事務局
メールアドレス pfa☆jstss.org(☆を@に変えてメールして下さい)
*お電話やファックスでのお問い合わせは受け付けておりません。ご質問がある場合は、上記のアドレスまでメールにてお願いします。
共催:
日本トラウマティック・ストレス学会
日本イーライリリー株式会社
2011年11月1日火曜日
JSTSSの取り組み-その1「情報発信に関する基本的考え方」
今回の東日本大震災では当学会関係者の多くが、所属する組織の一員として、あるいは個人の資格で、救援および支援活動に従事してきました。たとえば、都道府県が派遣した精神科医療を担うこころのケアチームに参加した場合や、臨床心理士会をとおして教育現場に派遣された場合などの活動が挙げられます。一方で、学術団体であるJSTSSとして何をなすべきか、何ができるのかについての議論も当初から行われました。具体的可能性を探るために特別委員会の設置が理事会で承認され、まず情報発信に取り組みました。
インターネット時代に起きた今回の災害では、ホームページ、ブログ、メーリングリストだけでなくフェイスブック、ツイッターなどの新たな方法が駆使されました。その結果、情報が迅速に共有されたという利点があった反面、さまざまな情報が氾濫し、中には真偽を疑わせるものや個人情報保護の観点で問題を孕むものがあったのも残念ながら事実です。被災地内のある保健師は「私たちの活動は丸裸にされているに等しかった」と、涙ながらに述べていましたが、情報の氾濫が現場を混乱させている側面があったのです。そのため、JSTSSが行う情報発信としては、これまでの実践と知見に裏打ちされた確実な情報を伝えることを目指し、ウェブとブログに理事が書き下ろした記事を中心に掲載しました。
インターネット時代に起きた今回の災害では、ホームページ、ブログ、メーリングリストだけでなくフェイスブック、ツイッターなどの新たな方法が駆使されました。その結果、情報が迅速に共有されたという利点があった反面、さまざまな情報が氾濫し、中には真偽を疑わせるものや個人情報保護の観点で問題を孕むものがあったのも残念ながら事実です。被災地内のある保健師は「私たちの活動は丸裸にされているに等しかった」と、涙ながらに述べていましたが、情報の氾濫が現場を混乱させている側面があったのです。そのため、JSTSSが行う情報発信としては、これまでの実践と知見に裏打ちされた確実な情報を伝えることを目指し、ウェブとブログに理事が書き下ろした記事を中心に掲載しました。
JSTSSの取り組み-その2「地域保健スタッフへの支援」
情報発信だけでは、この未曾有の大災害に対する対応としては不十分なのではないかとの問題意識を、委員会メンバーは当初から持っていました。
何とか、被災地での継続的な支援活動が展開できないか、という考えです。
精神科医療の補完をしてきた初期のこころのケアチームの活動は、各県とも夏までにほぼ収束していきました。
今後は、地元の医療機関、行政機関が中心となる長期の保健活動に移行していく必要があるのですが、地域内の医療機関および保健機関の多くが被災していますし、もともとマンパワー不足が深刻な地域であるため、たとえ十分な予算があったとしても、新たな人員を得ることは困難であるのは誰の目にも明らかです。また、事業を展開するための予算措置はなかなか目処が立たないという現実もありました。
特別委員会では、地域保健の核となる保健所への支援が継続的にできないかと考え、各県の精神保健福祉センターおよび精神保健担当課との話し合いを重ねました。その結果、復興期に入るにあたって地域保健担当者向けの研修の機会を提供して欲しいとの多くの要望を受け、各県で試行的に実施しました。結果的に、8月までに15カ所の保健所などで研修を行いました。
この形での支援は継続のご要望が強く、研修だけでなく、ケースや活動方法に関するコンサルテーション、支援者自身のカウンセリングなどへの期待も大きいため、活動資金の獲得に向けた調整を行いました。そして、9月より公益社団法人Civic Force 様との協働事業として、福島県を皮切りに保健所等での講演、コンサルテーションを始めています。
何とか、被災地での継続的な支援活動が展開できないか、という考えです。
精神科医療の補完をしてきた初期のこころのケアチームの活動は、各県とも夏までにほぼ収束していきました。
今後は、地元の医療機関、行政機関が中心となる長期の保健活動に移行していく必要があるのですが、地域内の医療機関および保健機関の多くが被災していますし、もともとマンパワー不足が深刻な地域であるため、たとえ十分な予算があったとしても、新たな人員を得ることは困難であるのは誰の目にも明らかです。また、事業を展開するための予算措置はなかなか目処が立たないという現実もありました。
特別委員会では、地域保健の核となる保健所への支援が継続的にできないかと考え、各県の精神保健福祉センターおよび精神保健担当課との話し合いを重ねました。その結果、復興期に入るにあたって地域保健担当者向けの研修の機会を提供して欲しいとの多くの要望を受け、各県で試行的に実施しました。結果的に、8月までに15カ所の保健所などで研修を行いました。
この形での支援は継続のご要望が強く、研修だけでなく、ケースや活動方法に関するコンサルテーション、支援者自身のカウンセリングなどへの期待も大きいため、活動資金の獲得に向けた調整を行いました。そして、9月より公益社団法人Civic Force 様との協働事業として、福島県を皮切りに保健所等での講演、コンサルテーションを始めています。
JSTSSの取り組み-その3「医療関係者への支援」
どのような災害でも被災者の多くは、精神科医療や心理カウンセリングなどを積極的に利用することはありません。したがって、地域保健の窓口である保健所とともに、内科や小児科などの、かかりつけ医が精神的問題にも関与する重要な役割を担っています。ということは、精神科以外の医師や看護職に心理的ケアに関する知識をもってもらうことが重要です。
JSTSSでは、市郡レベルの地域で、継続的に多彩な内容を盛り込んだシリーズでの研修が企画できないかを検討してきました。その結果、ファイザー株式会社様との共催事業として、日本医師会および国立精神・神経医療研究センターの後援を得て行うこととなりました。
7月27日の岩手県釜石市を皮切りに、医療関係者向けの講演会を実施しています。なお、この事業の実施にあたっては、利益相反や倫理的問題のないことを検討し、さらに地元医師会の意向調査などを行った上で取り組んでいます。
JSTSSでは、市郡レベルの地域で、継続的に多彩な内容を盛り込んだシリーズでの研修が企画できないかを検討してきました。その結果、ファイザー株式会社様との共催事業として、日本医師会および国立精神・神経医療研究センターの後援を得て行うこととなりました。
7月27日の岩手県釜石市を皮切りに、医療関係者向けの講演会を実施しています。なお、この事業の実施にあたっては、利益相反や倫理的問題のないことを検討し、さらに地元医師会の意向調査などを行った上で取り組んでいます。
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